博愛新聞 平成22年 12月号 (第139号)
網膜剥離と飛蚊症の関係について
網膜剥離は、眼底から網膜が剥がれる病気で、網膜の穴(裂孔や円孔といいます)が原因のものでは、何も治療をしなければ、高率に失明してしまいます。網膜の穴が大きいほど、また新しいほど、網膜剥離は進行しやすいです。網膜が剥がれている面積が大きいほど、剥がれてからの日数が長いほど、年齢が高いほど、治療しても治らず、最終的に失明してしまうことも稀ではありません。早期発見、早期治療が重要です。網膜に穴が開いたばかりで、ほとんと網膜剥離になっていなければ、10分くらいの外来でのレーザー治療(網膜光凝固手術)のみで、90%くらい、進行を止めることができ失明を防げます。
しかし、網膜剥離を早期に発見することは難しいです。進行すれば、カーテンや暗幕のような視野欠損となりますが、視野欠損は一般に自覚できないことも多く、眼底の中心まで網膜が剥がれて重症にならないと、視力低下は起こりません。そうなってから治療しても、入院して手術をすれば、70%以上は治りますが、何らかの視機能障害の後遺症が残ることが多いです。
網膜剥離の最も重要な早期症状は飛蚊症です。もちろん、網膜剥離になれば必ず飛蚊症を自覚するわけではなく、せいぜい半分くらいですが、
飛蚊症で眼科を受診し、網膜剥離や網膜の穴を発見できれば、すごくラッキーなのです。早期胃癌を発見できたようなものなのです。
飛蚊症は視野の中に黒い蚊のようなものが見える症状です。目を動かすと一緒に動いて見えることと、白い紙や青空など明るい所を見た時に自覚しやすいことが特徴です。飛蚊症の原因として重要なものは、網膜の穴、網膜剥離、眼底出血、ぶどう膜炎、硝子体出血、硝子体混濁が考えられます。飛蚊症が出ても、これらの疾患が起きている可能性はせいぜい20%ですが、いづれも早期発見が大切な疾患ですので、飛蚊症が出たり増えてきた時は、すぐに眼科を受診してください。眼科の検査で、これらの疾患がなければ、この飛蚊症を生理的飛蚊症といいますが、後になって、これらの疾患が出てくることもありますので、必ず、眼科医の指示どおりに受診してください。特に、さらに量が増えてきたり、見え方がどんなことでも悪いほうに変化するようであれば、すぐに、また眼科を受診してください。
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去年、月周回衛星「かぐや」が映した地球の姿に目を奪われた。かぐや姫が輝いて竹の中から現れた場面と重なった。私がこの地球にいる。皆同じ月を見ている。でも、闘争や飢餓に苦しむ人もいる。いろんな思いをめぐらすうち、争いから何もうまれないのに、と悲しくなった。生命誕生が謎なら、人の存在も出合いも奇跡だ。小さな社会から命を大事にしよう、壊滅に向かう行為はしないようにしようと思った。
宇宙の壮大さに、日常の悩みは小さな一部と思い、地球の美しい青さからは、地球を守ろうと意識が強まった人もいるだろう。人類の協調、協和は宇宙空間と同じ位、無限の課題だ。そのためにも今回の「はやぶさ」の偉業や情報は、宇宙の解明の他にも、人の意識にも役立つことだと思った。
| 院長のひとこと |
「主義主張」や「正論」も必要ですが、宇宙の壮大さと地球の美しさを見ると、自分にとって理不尽や不名誉なことでも、見方をかえると小さなことで、たいしたことではないのかもしれません。争いがなく、命を大切にしたいものですね。 |