博愛新聞 平成22年 9月号 (第136号)

後発医薬品の点眼薬について

  医薬品は、先発医薬品(先発品)と後発医薬品(後発品)に分かれます。先発品は、初めて開発された新薬で、開発メーカーは特許を取得でき、特許期間中(通常20~25年)は独占的に製造販売することが許されている薬です。後発品は、その特許が切れた後に他のメーカーが先発品と同じ有効成分で製造販売する薬です。後発品は、「後発」という言葉のイメージが悪いため、特許が切れ一般化(ジェネリック)された医薬品という意味で、最近はジェネリック医薬品と呼ばれることが多くなりました。新薬を開発するには、研究費・臨床試験など多額の費用がかかります。先発品は、その開発費用を回収するため、開発費のほとんどかからない後発品と比べると、一般的に高価格となっております。中には、2倍以上高額な医薬品もあります。
 医療費削減と患者負担の軽減から、最近、後発品の推奨が叫ばれておりますが、医学的には多少問題があります。他のメーカーが製造するわけですので、完全に同一とはなりません。特に点眼薬の場合、有効成分は同じでも防腐剤などの添加物が必要で、添加物は同じではありません。
  したがって、点眼薬の場合は、先発品で副作用が出ないからと言って、後発品でも必ず出ないとは限りません(その逆もあります)。点眼薬の差しごこちも同等ではありません。一般的には、先発品のほうが長年の販売実績がある分、より安全と言えますが、後発品も国が認可しているものなので、一言でいえば安全です。また、万一、予期せぬ重大な副作用が出た場合は、メーカーと共に国にも補償の責任があります。当院の院外処方箋の99%は先発品の指定をしておりませんので、薬剤師の先生と相談され後発品へ変更可能です。ただし、後発品調剤加算等の負担が増える分、時に先発品よりも割高になることもあります。
 最後に、私の素朴な疑問ですが、先発品は、特許期間中に開発費を回収できるような価格に設定され、特許が切れた時には開発費を回収し終わっているはずですので、すでに製造ラインがある分、新たに製造する後発品よりも安くできるのではないでしょうか.

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つれづれ思うこと  主任     平林 恵 

  当院の職員玄関に小さなホワイトボードが掛けてあります。そこには今年の目標として、“肉親だったら、どういう医療を受けたいかを考えて患者さんに接する”と書かれています。毎日靴をぬぐ度に、その文が目にとまり、ふと「身内だったら…自分だったら…」と考えることがあります。
 数年前のことですが、自分も含め家族4人それぞれの病院・科へ入院したことがあります。患者としては、スタッフの方が忙しそうで悪いなと思い、ナースコールが押しづらかったり、いろいろ頼みごとはしづらいと感じました。でも、その忙しい中で訪室のたび笑顔で声をかけてくださった方などは今でも思い出したりします。さらに、スタッフさんの「大丈夫、順調です」などと言った声がけは、不安の中にいる自分達を安心させてくれるものでした。
 逆の立場になってみて、どういうことが患者さんは困るのか、また、望むのか、自分はどうしたらいいのかを知る機会となりました。
 気がねなく声をかけてもらえる様に頻回に患者さんの元へ行き、声をかけていこうと思っています。

院長のひとこと もう十年近くになりますが、毎年、新年にあたり、"今年の目標”をボードに書いてきました。今年も難題ですね。これは私自身への自戒と目標でもあるのです。