博愛新聞 平成12年 6月号

網膜剥離について

網膜剥離は、眼底から網膜が剥がれる病気です。多くは、網膜に穴(網膜裂孔や網膜円孔)があき、そこから網膜が剥がれていく形のもので、一旦、発症してしまうと、手術をしなければ、失明してしまいます。

視野の一部に、黒い幕や白いカーテンがかかり、それが、日に日に、拡大していく症状が出たら、網膜剥離を疑って、すぐに眼科にかかってください。網膜剥離なら、すぐに手術が必要です。

幕やカーテンが視野の中心にくるまでは、視力はおちず、字が普通に読めます。また、充血や眼痛もありませんので、ついつい受診が遅れがちです。しかし、幕が中心までかかると、視力は急に0.1以下になってしまいます。そうなってから手術をしても、視力は元通りにはなかなか回復しません。

網膜剥離は、早い時期に手術をすればするほど、よく治ります。網膜の穴だけで、ほとんと剥離がない状態なら、5〜10分ぐらいの外来のレーザー治療だけで、90%以上治ります。網膜剥離は、発症してからの経過が長いほど、剥がれている範囲が広いほど、また、年齢が高いほど、手術しても、治らなくなります。眼底の大部分が剥がれているような、古い網膜剥離では、何回手術しても治らず、最終的に失明してしまうことも稀ではありません。また、たとえ治っても、後遺症で視力はほとんど向上しません。

しかし、外来のレーザー治療だけで治る網膜剥離は、自覚症状がないことが多く、たまたま、他の病気や人間ドックなどで、眼底検査を受けた時に見つかるぐらいです。時に、飛蚊症(視野に蚊のような黒いものが飛んでいるように見える症状)を伴うことがありますので、もし、飛蚊症が出たり、強くなったら、すぐに眼科を受診してください。


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