博愛新聞 平成20年 7月号 (第110号)

加齢黄斑変性と中心性網膜炎の比較


 加齢黄斑変性(先月号で詳述)と中心性網膜炎(平成16年12月号で詳述)は類似疾患ですが、予後(経過)が大きく違ってきますので、簡単な鑑別(区別)の方法を述べます。
 共に視野の中心が見づらくなる疾患ですが、加齢黄斑変性(以後AMDと記述)は歪み(直線が曲がって見える)を強く自覚します。中心性網膜炎(以後CSRと記述)では、中心が暗く黄ばんで小さく見えるという症状です。AMDが50歳以上の人に多いのに対してCSRはほぼ50歳以下の人です。AMDで出血や浮腫が出現すると一般に急激に悪化し、治療しても0.03以下になる可能性がかなりあるのに対して、CSRでは治療しなくても半数は自然に良くなります。CSRは網膜光凝固が一般に奏効しますが、AMDでは網膜光凝固は限定的な効果しかなく、特殊なレーザー治療が開発されましたが、十分ではありません。共に再発する疾患ですが、AMDの方がずっと再発しやすく、しかも悪化します。共に原因不明の疾患でタバコが悪いと言われておりますが、CSRでは生活上の強いストレスが誘因として疑われています。
 典型例は眼底検査で容易に鑑別できますが、50歳前後で治りにくいCSRと思われる症例は、AMDの網膜浮腫(剥離)しかないタイプとの鑑別が難しく、必要に応じて、蛍光眼底造影などの精密検査を行ないます。CSRであっても治りにくい場合は注意が必要で、歪んで見え出したり
眼底に出血が出てきたら、AMD化の危険があります。
     

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私の医療体験 副主任       平林 恵 

 私が看護師の仕事を始めてから12年がたちます。今まで3カ所の職場で勤務してきました。当院へ来る前には、2カ所の病院でICU(集中治療室)と救命救急センターで救急医療の現場に携わっていました。急性期で意識低下や呼吸不全、手術後の患者さんなど様々です。ある時、脳血管障害で意識が低下していた患者さんが、私からの握手の指示に応じてくれて回復の兆しを感じた時は、スタッフとも又その家族とも感激の涙を流した事を思い出します。
 又ICUを退室する時まで、はぼ寝たきりだったのに、病棟へ行ってからリハビリを頑張り車イスでの生活までになり、元気な姿を見せに来て下さった時など、とてもうれしく思いました。
 現在、博愛眼科に勤めてから、途中出産等もありましたが、6年の歳月がたちました。今振り返ってもあっという間の歳月です。日中は外来、夜勤では主に白内障手術後の患者さんの看護にあたるわけですが、手術をした翌日の朝、眼帯をはずした時の患者さんの反応は、いつもうれしく思います。 「明るい!」 「全く別の世界の様」 「うそみたい」 様々な喜びの声を聞きとても気持ちよく感じ、 「よかったですね」 と心から思います。
 つらく悲しい事もありましたが、やはりうれしい事の方が多く記憶として残っています。仕事していく中で、喜びを常に感じていられるからこそ、私は看護の職を続けているのだと思います。

院長の一言 医療には、患者さんの人生があり、喜びも悲しみもあります。心の底から喜んでもらえるが、厳しい現実にも直面します。 「愛」 がなければ、続かない仕事です。