博愛新聞 平成19年 12月号 (第103号)

小児のサカサマツゲについて


 角膜(黒目)や結膜(白目)に触っている状態のマツゲがサカサマツゲです(写真)。サカサマツゲは、出生時が最も多く、成長するにつれて少なくなり、3~6歳で軽いものであれば、ほとんど消失いたします。その後も20歳前後までは、いくぶん改善していきます。しかし、30~40歳頃から増加に転じ、60~70歳以上になりますと、かなり急激に増えていきます。また、眼球突出を起こす病態や肥満で悪化する傾向があります。
 小児のサカサマツゲは、視機能障害・メヤニ・涙目・まぶしさ・充血等がほとんどなければ、6歳頃までは自然改善がかなり期待できますので、手術せず経過をみることが多いです。メヤニや涙目等がかなりあっても、点眼加療などで改善するようであれば、しばらく経過をみれます。
 しかし、サカサマツゲによる視機能障害があり手術で改善が期待される場合や、点眼してもメヤニや涙目等が改善しない場合、点眼して改善しても止めるとすぐに再発してしまう場合は、早期の手術が勧められます。手術は局部麻酔なら10分程ですが、3歳以下であれば、全身麻酔が必要ですので、麻酔の導入から覚醒まで1時間以上になります。6歳を越えますと、かなりの小児で局麻手術が可能です。小児でサカサマツゲかなと思ったら、一度は早期に眼科を受診させて下さい。どんな場合でも、目を押したり擦ったりしないで下さい。お湯や水を目に入れないで下さい。結膜炎や角膜炎を誘発したり、サカサマツゲを悪化させることがあります。

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私の医療体験 主任     M・A 

 私の祖母は、今年九十歳を迎えました。今まで大きな病気をしたこともなく、病院とは無縁の生活を  九十四歳になるこちらも耳は遠いが元気な祖父と暮らしておりました。
 しかし今年の夏、足の不調を訴え、腫れの引かなくなった足は、体重を支えることもできなくなり、いよいよ入院することとなりました。最初の一週間  諸々の検査による疲労と勝手の違う病院生活は、祖母に思いのほかストレスを与え、気弱になっていく姿に  私達は病室に顔を出し、励ますことしかできないもどかしさを覚え、祖母は毎回帰ろうとする私達に「もう帰るの」とつぶやきました。
 そんな祖母が「お盆には家に帰る」と言う前向きな気持ちと比例してか、俄然リハビリに精を出し  順調な回復が見えてきた時は、一回り小さくなってしまった様に見えた祖母が、以前のパワフルな私達の「ばあちゃん」と重なり安心致しました。
 祖母は九月下旬に退院し、目下リハビリ中です。気力とプラス思考が、治療に効を奏したことを目の当たりにし、改めて祖母を尊敬し誇りに思いました。「頑張れ、ばあちゃん!!」です。

院長の一言 立派なおばあ様ですね。そして、おじい様もです。おふたりで200歳を目標にして下さい。高齢者が長生きし尊敬される社会って、いいですね。