博愛新聞 平成11年 9月号

薬よりも危ないコンタクトレンズ

コンタクトを使用している人なら、一年に2〜3回は、コンタクトによる結膜充血や眼痛や視力障害を体験していると思います。一方で、お薬を飲んで副作用がでる可能性は、軽微なものを含めても、せいぜい2〜3年に一度ぐらいです。実に、コンタクトレンズは薬よりも副作用の発生率が高いものなのです。

残念ながら、多くの人は、コンタクトが薬より危ないなんて思っておりません。そのため、トラブルが発生しても、受診が遅れがちになります。手遅れで、毎年、日本中で、数十名は失明に近い状態になっているのです。私自身も、この20年の眼科医生活で、3名が失明に近い状態になりました。そうなってしまったら、角膜移植しか救う手段はないのです。

そのため、厚生省も、法律で医師によるコンタクトの処方を義務づけています。コンタクトは医療用具に指定されております。義足、義手、義眼と同じ扱いです。医療用具は、医師の管理下でしか販売できません。原則として、その医師が、販売後も、その医療用具を間接的に管理し、その医療用具による医療事故の全責任を負うシステムです。それで、コンタクトの副作用(結膜炎、角膜炎など)のチェックため、定期検査と装用指導が必要になるのです。

どんなに注意しても、コンタクトの合併症をゼロにすることはできません。しかし、次のことを守れば、失明をかぎりなくゼロにすることができます。充血、痛み、カスミなど、少しでも以前と違う場合は、直ちにコンタクトを中止し、眼科を受診してください。自覚症状がなくても、慢性合併症を起こしている場合がありますので、必ず、医師の指導に従って、定期診察を受けてください。


トップページへ