[レビュースコープ メディア書評] [Japanese/English]


[目次/Contents]

1. Amazon.co.jp
2. 「シティ情報ふくおか」1997年10月14日号
3. 「炎」1997年11月号
4. NIFTY-Serve FARION(映像と音の現場より)
5. 「月刊ながの情報」1997年10月号
6. The Pink Floyd Timeline Project [English]



Amazon.co.jp 本のデータ カスタマーレビュー


おすすめ度: ★★★★★

ピンク・フロイド−精神の深淵に響く“音楽” 2002/02/03
投稿者 石田恭子 兵庫県

 ピンク・フロイドの音楽は、その内面に何層もの深淵を持つ音楽であり、その何層もの深淵はまさに「迷宮」というにふさわしい。また、同時にリスナーの精神の深淵に響く音楽でもある。
 この本は、著者自らが自己の精神の深淵に響いたフロイドの音楽を通じて、ピンクフロイドの秘められた深淵の「迷宮」を徹底的に探求した書である。

 私はこの本を通じて、ピンク・フロイドの新たな深淵を探求する旅へといざなわれた。これからこの本を手に取る方も、この本を通じてピンク・フロイドの新たな深淵と出会うことが出来るであろう。


おすすめ度: ★★★★★

スペクトルしつづけるピンク・フロイド 2002/01/31
投稿者 tomoko5 兵庫県 Japan

30年以上経っても廃れないロック。その彼らのロックに迫真迫る“音楽論”は読むものをますます虜にさせます。フロイドの神秘さを十分堪能できる一冊です。そして、迷宮に迷って前よりもフロイドを好きになってしまいました。


おすすめ度: ★★★★☆

貴方の「フロイド観」を徹底的に揺さぶる 2001/10/03
投稿者 中山将利

ピンク・フロイドの音楽には単に曲を聴くという以上の「何か」がある。これはフロイドの音楽を聞き込んだ人誰しもが感じることだろう。そんな「何か」に徹底的に肉薄したのがこの本である。

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「シティ情報ふくおか」1997年10月14日号

ピンク・フロイド 幻燈の中の迷宮

今井壮之助・高橋伸一/八幡書店/2400円

●好きで好きでたまらない。言いたいことも山ほどある。これは、ピンク・フロイドに心底惚れた人しか作れないコアすぎるピンク・フロイド論だ。マニアック。だが気持ちは熱い。心底惚れている人は絶対読んで欲しい本。手元に置いて欲しい本。宇野亜喜良の装幀も最高の、滅多に出ない類の本。

(発行 プランニング秀巧社)


「炎」1997年11月号

ピンク・フロイドを究める一冊

 今年デビュー30周年を迎えたピンク・フロイドには数々の関連書籍があるが、これはなかでも異色の一冊。彼らの音楽を心理学的見地から検証した『ピンク・フロイド 幻燈の中の迷宮』(今井壮之助・高橋伸一著/八幡書店/本体2400円)だ。「メドル」収録のナンバー“エコーズ”をピンク・フロイドの核とし、フロイトやホログラフィ理論を引き合いに出しながら、この曲の分析に100ページ近くを割くなど、かなり絞り込ん だ構成。入門者には近づきがたいイメージもあるが、ロジャー・ウォーターズを相手どって架空の法廷を開き、歴代メンバーの楽曲提供数からファン投票による人気ベスト5に至るまで統計を並べ、フロイドの本質を探るといった手法は斬新だ。また、巻末には英題・邦題両方入れたディスコグラフィーや年表も掲載され、資料的にも充実している。

(発行 Mバーン・コーポレーション)


NIFTY-Serve FARION(映像と音の現場より)から

00254/00256 QZP01342 Dolphin     『幻燈の中の迷宮』
( 3) 97/09/16 01:05

 こんにちは。
 音楽関係でおもしろい本が出ています。
 イギリスのロックグループ、ピンク・フロイド Pink Floyd を題材としたものですが、音楽と人間の本質に迫るかのような考察が記述されています。
 FARIONとも“アート”という接点があると思いました。

「 音楽界の頂点を極めたピンク・フロイド その音楽に秘められた深層を探る-ギリシア神話の元型、トランスパーソナル心理学とシンクロする前代未聞の音楽論 」

 『ピンク・フロイド 幻燈の中の迷宮』
 今井壮之助 高橋伸一 著(八幡書店)

 前半を、最近インターネットのピンク・フロイドメーリングリストへの投稿で話題を呼んだという今井氏が、自身の胎内回帰体験を喚起したというピンク・フロイドの曲「エコーズ Echoes 」を中心に、「我々自身が持つ潜在意識を探索することがフロイドの音楽だ。」というメンバーの発言を踏まえてフロイドの音楽を解読しています。

 ところが、私思うに、これが、言ってみれば、「人間」を覗き込んだフロイドの視点を探ることから、いつの間にか、フロイドを使って「人間」を覗き込んでいくことに変わっているという、幻惑を覚える展開なのです。

 例えば、
「人間が発明した大いなるもの、それが「音楽」である。聴き手の内に時間と空間を包括させることのできる、“いま”と“ここ”という現瞬間の時空間を表現しうる(形を媒介としない唯一の)芸術である。それ自体は空間を持たない。しかし聴き手の脳裏に沸きおこる空間と結ばれて、時空が意識される。音の連続は時間を生み、光の連続は空間を持つことで二元化する。音=時間、光=空間である。
 「音と光の融合」-ピンクフロイドが自らそう言うときの意味は多次元の時空を制することである。」P146より

 という文、また、

「時間は悔恨に発し、空間は屈辱に発する。時間と空間を両軸とするわれわれの世界像は、われわれの悔恨と屈辱に支えられている」「そもそも、なぜスピードが快感なのか。それは、時空への屈辱に対する復讐でなくて何であろうか。」(岸田秀)P144

 という引用がされるときに、いつしか読み手(私)の視点がフロイドの視点、今井氏の視点とオーヴァーラップしていくのが体感できるのです。

 後半、高橋氏の部は、現代の魔術師、またはシャーマンとしてフロイドの中心人物ロジャー・ウォーターズを考察しています。
 フロイドの音楽に、西欧神秘主義とか西洋精神とでも呼ぶべき精神が見られるというわけです。

 そして、もしウォーターズに神がいるなら、それはヘルメスであろうとしていて、ヘルメスは3つのレベルの宇宙を(天界、地界、冥界)を往来できる存在だそうですが、意識の境界を横断していくフロイドの音楽とイメージがシンクロするように私は思います。

 宇野亞喜良氏が装幀と序文を手がけています。

「今井壮之助氏と高橋伸一氏は、ぼくが風景のように、肉体のように、風にように、レンズのように、空気のように、テレヴィジョンのように、木のように、エンサイクロペディアのように、ベッドのように、樹木のように、血管のように聞いていた、ピンク・フロイドを綿密に分析し、組立てて、そのくせ皮膚感覚そのままの評論としてまとめられた。あのときの風の気象学に、ぼくは今さらながらに思いいたっているのである。」

 うう、かっこいいではありませんか。

                   Dolphin(97/09/16 01:04)


(転載に関しては著作権者 Dolphin 氏の許可を得ました)


「月刊ながの情報」1997年10月号・ブック欄

ピンク・フロイド
幻燈の中の迷宮
今井壮之助/高橋伸一
八幡書店 2,400円

結成30周年、音楽会* の頂点を極め、精神世界、サブカルチャーの影の帝王とも言えるピンク・フロイドは、音楽インターネット上ではビートルズと共に人気の両横綱。この本は、二人のファンがその神秘性に肉迫して描いた仮説的音楽論だ。著者今井壮之助は長野市在住。

(発行 月刊ながの情報編集室)
(* 原文ママ! 正確には“音楽界”)


The Pink Floyd Timeline Project

"Japanese-language Pink Floyd book breaks new ground"

A new book about Pink Floyd has just been published. PINK FLOYD: The Labyrinth Through The Fancyscope by Sohnosuke Imai & Nobukazu Takahashi will be published in the Japanese language by Hachman Publishing. No English translation is scheduled, but an effort is underway to find a publisher.

PINK FLOYD: The Labyrinth Through The Fancyscope is a groundbreaking analysis of the music of Pink Floyd. Until now, no book has attempted to understand the conscious and subconscious implications and impacts of Pink Floyd's music and lyrics in depth.

The first part of the book is called "Pink Floyd Echoing in Nested Boxes" and is by Sohnosuke Imai. Sohnosuke's writings focus primarily on the song "Echoes" and detail his own experiences with Echoes. Sohnosuke also writes in great depth about A Saucerful of Secrets, Ummagumma, Atom Heart Mother, "One of These Days," Dark Side of the Moon, "Shine On You Crazy Diamond," The Wall and more. He also addresses the controversial question, "Which one's Pink?"

The second section of the book, authored by Nobukazu Takahashi, is titled "Idola specus of Pink Floyd ム or Magus Roger Waters." As the title implies, Nobukazu is concerned primarily with studying Roger Waters. Nobukazu's writings deal with "Careful With That Axe, Eugene," "Several Species of Small Furry Animals," "Echoes," The Wall, The Final Cut, The Pros and Cons of Hitch Hiking, Radio KAOS, and Amused to Death. Noukazu compares Waters with shamanic figures such as Orpheus.

No English translation of the book has yet been arranged, but Sohnosuke is hopeful that an arrangement will be made for an English translation. Sohnosuke has been told by a certain publisher that the book would sell well in America, Europe and the U.K. If a publisher in Europe, the U.K. or North America would consider publishing the book, please contact co-author Sohnosuke Imai at fancysc@avis.ne.jp

A fascinating web site about PINK FLOYD: The Labyrinth Through The Fancyscope opened on 1 August. The web site allows both Japanese and English readers a glimpse of this unique book.

Many thanks to Sohnosuke Imai

(From internet home page 'The Pink Floyd Timeline Project' by Dave Ward)


(翻訳)ザ・ピンク・フロイド・タイムライン・プロジェクト
「日本語のピンク・フロイド本が、新しい領域を打ち破る」

 ピンク・フロイドに関する新しい本がほんのいま出版された。今井壮之助&高橋伸一による『ピンク・フロイド/幻燈の中の迷宮』が、八幡書店によって日本語で出版される。どんな英訳も予定されないが、出版社を見つける努力は進行中である。
 『ピンク・フロイド/幻燈の中の迷宮』は、ピンク・フロイドの音楽の新生面を開く分析である。今日までどんな本も、ピンク・フロイドの音楽と歌詞を深く意識的に、そして潜在意識との関連と影響を理解しようとしなかった。
 著書の最初のパートは、「いれこに響くピンク・フロイド」といい、今井壮之助によるもの。壮之助の記述は主に「エコーズ」の曲に集中し、そして「エコーズ」をもって自分の経験を詳しく述べる。壮之助は『神秘』『ウマグマ』『原子心母』「吹けよ風、呼べよ嵐」『狂気』「狂ったダイアモンド」『ザ・ウォール』などいっそう多くについても素晴らしい深さを書き込む。彼はまた物議をかもす問題『ウィッチ・ワ ンズ・ピンク?』に集点を当てる。
 高橋伸一によって共著される本の2番目のセクションは、『ピンク・フロイドの偶像──あるいは魔術師ロジャー・ウォーターズ』というタイトルである。タイトルが示唆するように、主にロジャーウォーターズを論考するに関係している。伸一の文書は「ユージン、斧に気をつけろ 」「毛のふさふさした動物の不思議な歌」「エコーズ」『ザ・ウォール』『ファイナル・カット』「ヒッチハイクの賛否両論」「Radio K.A.O.S.」そして『死滅遊戯』を論じる。伸一はウォーターズをオルフェウスのようなシャーマン的な人物としてみなす。
 その本の英訳はまだ取り決められていないが、壮之助はそれが英訳の方向に進むことを期待している。その本はアメリカとヨーロッパとイギリスでよく売れるだろうと壮之助は某出版社によって聞かされた。もしヨーロッパ、イギリス、北アメリカの出版社がこれを考察するならば、fancysc@avis.ne.jp へ共著者今井壮之助に連絡してください。
 『ピンク・フロイド/幻燈の中の迷宮』の魅惑的なウエブサイトが8月1日にオープンした。ウエブサイトは、このユニークな本をかいま見るために日本語と英語の読者を考慮に入れる。

今井壮之助へ感謝する

(インターネットホームページ「ザ・ピンク・フロイド・タイムライン・プロジェクト」より/デイブ・ワード)
[translation: Sohnosuke Imai /翻訳:今井壮之助]


●お願い 『ピンク・フロイド 幻燈の中の迷宮』の書評が『ミュージック・マガジン』誌に載っていたという話を聞きました。お持ちの方はご連絡ください(何月号か不明ですが、著書の発行は1997年9月ですのでそれ以降)。

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