何故そんなものを紹介するのか!? 答えはこのシリーズのサイズにある。CDではないが、CDサイズなのである。 たいしたことではないが、これをCDラックに入れると他のCDに対して何の違和感なくすっきり収まるのである。
つまんないことだけれども、本というメディアの持つ意味が日増しに変わっていく今日、これは無視できないアイディアだと思うのだが。
少なくともサイズという比較対象を取り上げた時点では、CDとCDサイズのガイドブックとは"互換性"があるのである。
MO(光磁気ディスク)サイズの本の紹介とか、Mac Fan誌にあったけれども、同じような意図をもったものかもしれない。
商品コンセプトとして、どこかで取り上げてくれないかと思っていたんだけれど、たぶん誰も言及しないままシリーズが終わってしまうといけないので、ここ独自の流儀で取り上げてみた。 商品コンセプトというといやらしく感じとられるかもしれないが、機能美も美である。 ちなみに肝心の本の方であるが、キネマ旬報社らしいつくりでカタカナの人名、曲名にはきちんと英語がふってあるし、index完備、レーベル名、品盤、年号完備。ときおり目にするツートーンカラーのフォトグラフがデザインの原点を想い起こさせる。(ってオーバーかもしれない。)
ブルース・アンド・ソウル誌の執筆者が書いたもので、基本的にライナーノートの集大成みたいな内容になっている。最近はそうでもないけど、日本人の書いたライナーノートって、とかく精神的に重くなりがちなので、こういう本はよいかもしれない。
レイアウトは誰がしたのか書いてないけれども、Quark XPressとかでDTPとかやってるんだったら、みんなたまにはこういう楽しいのやりたいよね。日本語でもイニシャルキャップ決めて、自由度の高いレイアウト。やっぱりタイポグラフィーとかの文化的伝統があるとないとでは同じDTPでもどこか違う。日本人なのにブルースにこだわるのも案外そんなところに根があるのかもしれない。