スクール紹介

スクール開講の趣旨と経緯

 ハローワークで就職活動をした人ならば、誰もが一度は目にしたことのある求人票。
 印刷関係、デザイン関係、出版関係、広告代理店などが募集する、DTPデザイナー、DTPオペレーターは、すべて「現場経験のある人」と求人条件に記されています。そのため○○学校とか○○パソコン教室で、DTPというものを学んでも、就職となるとかなりの苦戦を強いられているのが現状です。
 創業30年の実績をもつデザイン会社「株式会社キャロット」では、以前、自社の求人票を大学、専門学校、パソコンスクール等に掲載したところ、14〜15名の応募者がありましたが面接時での実地試験で、ほとんどの応募者が即戦力となる技術・知識を持っておりませんでした。同系列会社の人事担当者にお聞きしても、やはり答えは同じでした。
 そこで弊社では、採用側から考えた欲しい人材養成を目的にデザイン・編集スクール「キャロットDTPスクール」を開講しました。
 出版社・広告会社・デザイン会社などで求める人材は各種資格の取得ではなく、即戦力に繋がる現場経験です。現場経験とは、企画会議からクライアントとの打ち合わせ、プレゼンテーション、デザイン・編集、印刷所へのデータ入稿まで、実際の仕事をひととおり経験することです。
 スクールでは、デザイン会社キャロットの現場デザイナーを講師に、私たちが実際に制作している商業印刷物を、制作アシストを兼ねて生徒の皆さんに参加してもらい、現場を経験してもらいます。

企業の求めるものは即戦力。即戦力は「現場」が作ります。

今まではこうした仕事に興味がある場合、大学・専門学校、パソコンスクールで行なわているDTPの授業でしか、知識を得る機会はありませんでした。しかし私たちからすると、授業として学ぶDTPは、常に締きりという時間と闘いながら、クライアントのわがままな要求に応えなければならない私たち現場とは、即戦力にほど遠いものがあります。そして何よりも大きな勘違いは、「現場」はそうした学校のパンフレットにあるような派手な世界ではなく、コツコツとした地味な世界です。「カッコ良さ」でなく「忍耐力」や「努力」を惜しまない人がこの仕事に携わっています。

学歴・資格ではなく、経験が重視されます。

DTPの仕事(デザインや雑誌編集)は、学歴や資格はまったく関係ありません。ですから、アートディレクターやグラフィックデザイナー・オペレーターになるための国家試験など、もちろん存在していません。この仕事で一流とかプロと呼ばれるには、いかにたくさんの“現場”を経験するかです。数多くの“現場”をこなすことによって、技術やセンスだけでなく、強い精神力も養われるからです。年齢も若ければよいというものではなく、ある程度のキャリアや社会経験を積み重ねている人の方が即戦力に近い存在といえます。

インターンシップについて

 インターンシップとは、「在学中や卒業直後の学生が、自分の専攻や将来のキャリアと関連した就業経験を、一定期間指導を伴い行うこと」(※文部科学省の定義による)をいいます。では具体的に、アルバイトとインターンシップの違いはなんでしょうか。―それは、参加する「目的」に違いがあると言えます。
 アルバイトは、様々な経験を積むこともできますが、基本的には「決められた作業を行って労働力を提供する代わりに、『お金』を得る」というスタンスです。それに対してインターンシップは、「将来のキャリアを築く上で役に立つ『就業経験』を得ること」に重点が置かれていると言えるでしょう。そのような意味で、企業側は就業経験を得る場を提供してくれますが、報酬に関してはない場合が多くあります。
 ですから、単に決められた作業をして過ごすのではなく、社会人としての意識を持って参加することで初めて貴重な体験が得られるのです。

 所定のコース修了後、就職に向けてさらにインターンシップを希望される方は、「キャロットデザイン室」において3カ月~6カ月程度の実務経験を積めます。(基本的に報酬はありませんが、大量のオペレーション実務がある場合、また一定のスキルとクオリティが認められればアルバイトに移行します)
 今、採用企業から求められる能力とは、自分自身の頭で企画・発案し、自分自身の手でデザインを作りあげ、また、クライアントのコンセプトに沿ってよりよい編集ができること。つまり指示待ちの人材ではなく、自らの力で市場を切り開いて進んでいける自立型の人材です。これは社会に出てからも身につけるのがとても難しい能力とも言えます。
 キャロットデザイン室では、ビジネスマナーにのっとった敬語や言葉づかいなどの基本的なビジネススキルを身につけていくところからスタートし、電話応対、クライアントとの打ち合わせ、デザイン・編集作業、印刷所への入稿データ制作、色校正チェック、納品まで、実務のひととおりを可能な限り体験していただいています。

インターンの様子