透析専門クリニックだから出来ること(その1)

最新鋭の血液透析「オンラインHDF」

血液透析は日々新たな技術が開発され臨床現場に応用されています。その一つが透析(HD)に加えて「濾過」の原理を組み合わせることで毒素をよりバランス良く除去する「血液濾過透析(HDF)」そして極めて清浄な透析液を大量に使用することでその効率をアップする方法が、今回クリニックで導入予定の「オンラインHDF」です。従来の透析における透析液供給量が毎分500mLに対し、今回導入する最新鋭機器(東レ社製TR-3000MA)では毎分700mLの流量で透析および濾過を行います。オンラインHDFの効果として透析中の血圧が下がりにくい、かゆみ、いらいら感や不眠症の軽減、貧血、しびれ、長期透析による骨や関節症状の改善が報告されています。また長期的には透析アミロイドーシスの進行抑制、栄養指標の改善、免疫能改善による感染症の低下、動脈硬化の進行抑制が期待されています。

オンラインHDFでは極めて清浄度の高い水が必要となります。須坂腎・透析クリニックでは設計段階から水の清浄度を最大限維持するための配慮を行い、配管の位置や曲がり具合に至るまでオンラインに最適化しました。更に水質調査の結果を踏まえて全床オンラインHDFを行うために、透析液供給装置の最適化も行っています。

またクリニック開設準備段階から専門の臨床工学技士が定期的に水質検査を行い、透析液の品質を管理します。