「破魔師 〜美鶴の初仕事〜 原点」
 自作「美鶴さんの長い妄想」の、元ネタになる初期企画案。どっかに有る、筈なんだが・・・う。
ともかく「美鶴さんの長い妄想」のシステムだけが出来た後に立てた企画だが、”でかすぎる”ので保留。
やがてFD一枚に収まるよう、「美鶴さんの長い妄想」として仕上げた訳だが。途中で色々なんか変な話に。

2010/03/14
森宮 照


プロデューサーシート
タイトル「破魔師 〜美鶴の初仕事〜」
 概略 アクションRPG

コンセプト「RPGファンが求めるRPG」

ハード的テーマ「リアル」肯定否定
 ゲームだから、的な甘えの無いリアリティを追求。もちろん相応にゲームなのでゲーム的な部分は残るがそれでもそう表現した理由は必要。

ソフト的テーマ「シンプル」肯定否定
 可能な限りRPGに求める要素を簡素にまとめる。単純化の過程で逆に複雑に成るような部分もあるが、それでもトータル的には簡素化する方向で。

目的 売れるRPGを創る

それは無い
 RPGじゃない。


ディレクターノート
アクションRPG「東方忌憚禄その1 〜破魔師美鶴の初仕事〜(仮)」

オリエンタルファンタジーという感じの世界観、舞台は日の国。破魔師という、魔物を祓う仕事をしている美鶴という女破魔師が、悪霊に取り憑かれた若い式術師の暴走を止めるまでの話。


導入。

主人公はなり立ての破魔師(魔物を祓う仕事)。まずは下っ端の仕事、街の外を彷徨く魔物達の駆除。
街の外には魔物がうろちょろしているので、それを倒しているとレベルが上がる。レベルが上がると、そのうち敵が出現しなくなる。
ある程度レベルが上がった状態で役場に行くと、仕事を依頼される。
草原の向こうに洞窟が有るが、そこから最近、今まで見たことがない魔物が大量にわき出してきた。原因を探って欲しい。
んで、主人公がその洞窟に行く(最初は封印がして有って入れない)。

ステージ1。洞窟(鍾乳洞?)

洞窟の中には少し強い敵がいっぱいいて、そこで戦闘しながら先に進んでいく。
洞窟の最深部に付くと、そこに居る式術師らしき人影。魔物を生み出す奇妙な機械。
「もうここまで来た奴が居るのか。まあ良い、機械のからくりは解った」とか言いながら、しかし主人公を見てはっとしつつ、何かをしてその式術師は消えていく。その途端暴走する機械、やがて巨大な魔物に変わる。ボス戦。
ボスに勝つと、そこに落ちている「機械の破片」。

街の役場に戻って報告。するとその機械の説明をされる。
何でもこの世界は昔、高度なからくりで作られていた事があって、しかしその時に人間が魔物という生物兵器を生み出す「機械」を作り上げた事から戦争が始まって、一度文明が滅んでしまったらしい。今世間に跋扈している魔物達はその名残で、式術とは当時の「機械」を作る法術を現在の術師が復活させた物(ただ、今解っている物は断片的な術でしかない)。その機械は恐らくその当時の数少ない遺産だという。
消えた式術師の情報は定かでないが、どうも目的は解らないが或いはその機械を復活させて良からぬ事をたくらんでいるのではないか?という話。現実に魔物が大量に溢れて町人に被害も出た、危険なのでその式術師を捕まえるか、或いは行方を突き止めてほしい、という話になる。

主人公の記憶から、その式術師の似顔絵が出来る。その服装から山を一つ越えた所にある国の、XXという流派の式術師らしいと言う情報を得た主人公は、その街へと向かおうとするが、その通り道にも強力な魔物が大量に出現したらしい(その山中にも、あの機械と同じ物が埋まっていて、彼はそれも足止め&実験として復活させた)。主人公はその魔物達を退けつつ隣の国へと行かねばならない。出口付近に居る大ボス。勝利して、隣の国に。

ステージ2。山越え。

何とか隣国にたどり着いた主人公、城に出向いて情報を集めようとする。しかしそこの殿様、自分は全く関係ないとばかりにあまり大した事は言わない(というか、何かを隠している感じ)。城の住民達も口が堅く、殆ど情報らしい物がつかめないまま街に戻る。街に戻って情報を集めて居ると、知らない人物に声を掛けられるが、どうも人違いらしい。しかしその人物が式術師の事を知っていて、そこで式術師の消息が分かる。その人が言うには、その式術師には主人公によく似た妹が居て、しかし鉱山の安全祈願の行事の際、崩落事故が発生して死んでしまった、それから式術師の消息は分からなくなったという。どうもその鉱山で何かあったんじゃないか、という話になって、主人公はそこへ向かう。

ステージ3。鉱山

鉱山に到着。内部は洞窟だが、何故か弱い悪霊が大量に浮遊していて危険(強大な悪霊と共に、一緒に封じ込められていた連中)。事故のあったという場所は何故か、入り口より随分深い場所に有って、しかしそこについて調べると、どうもかなり強力な悪霊がそこに封じ込められていた、そんな痕跡が有る。もしかして何か良からぬ事が行われたのではないか。その事を殿様に問いつめるべく帰ろうとすると、何処かで何かが崩れた音。殿様の部下が、主人公の探りを恐れて証拠を隠滅しようとする。入り口がふさがっていて、外に出れない。

別の出口を探して真っ暗な洞窟の中を探検。そのうち、何かに呼ばれる様な感覚がする。洞窟の中に何故か悪霊達が寄りつかない場所があって、そこを探索中に剣の入った箱が見つかる(かつて魔物を封じ込めた剣)。中に有った封魔の剣から当時の記憶が伝わり、悪霊の正体が分かる。しかしそれでも呼んでいる様な?感覚は消えない。
やがて洞窟の最深部に到着、やっと鉱山採掘用の発破が見つかり、誰かが呼ぶ感覚はそれで消える。それを使って入り口を爆破。ようやく脱出に成功。

城下町に戻ると、しかし大量の魔物達がお城を襲撃中だという。急いで城に上がると、場内は魔物達で溢れている。その中を主人公は敵を倒しつつ、殿様を捜して上に登る。

ステージ3、お城。

天守閣に到着。捕まって魔物に締め上げられている殿様と、あの若い式術師。その肩口に見える強力な悪霊の姿。式術師の復讐と、ついでに悪霊の体が復活するまでの時間稼ぎ。封魔の剣を見て狼狽える悪霊、式術師が連れてきた、殿様を捕まえているボス級の魔物を彼女に差し向けて、式術師と悪霊は逃げてしまう。この際に踏みつぶされる殿様、主人公と巨大な魔物との戦い。

何とか勝利した後で、生き残った家老達から事情を聞く。殿様が自分の権威を上げようと悪霊を使役しようとして失敗したこと、その際の爆発で崩落事故が起こり彼の妹が死んでしまった事。老中達が聞いた悪霊の狙い。若い式術師に体を作って貰っている。それが完成すれば、妹を生き返らせられる・・・。

主人公が見つけたのは、太古にあの悪霊を封じたとされる封魔の剣で、この国に伝説として伝わっている話。使えるのは破魔師である彼女しか居ない。老中達にそれで若い幻術師を止めてくれるように頼まれる。居なくなった式術師の消息を追っていた老中達の情報から、主人公は彼らが居るという、水晶の洞窟へと向かう(そこにある水晶が、魔物を生み出す原料になっている)。

ステージ4、水晶の洞窟

洞窟の中はこれまで以上に危険な魔物が犇めいていて、またトラップも多数。下の階に向かうための門には門番らしい強力な魔物(魔物を産む機械の試作品)。様々な攻撃をしてきて主人公を苦しめる。何とか最深部に到着すると、あの式術師が倒れていて、今までにない大きさの「機械」が動き始めている。悪霊がいう、「まだ未完成だが、これで十分だ、これで復活できる!」。妹を生き返らせるつもりなんか最初から無いし、そもそもそんなことは出来ない。機械がやがて魔物の醜悪な体を作っていく。瀕死の式術師は最後の力を振り絞って機械を止めたが、ゾンビのような魔物の体は産まれてしまった。主人公はそれと、封魔の剣を使って戦わねばならない。

勝利すると、悪霊は力を使い果たして苦悶のうめきと共に今度こそ消えていく。瀕死の式術師は主人公に看取られながら、今までの非をわびて、感謝しつつ息を引き取る。式術師の亡骸は妹のお墓に一緒に埋葬されて、この話は幕を閉じる。やがてその国には新しい殿様がやってきて、国は平和になったと言う。



式術師の目的。死んでしまった自分の妹、唯一の肉親。その時悪霊の様な意識が彼に取り付き、「その機械を使えば死人が生き返る」とか吹聴した。彼はその言葉に心の隙をつかれて取り憑かれてしまい、悪霊に操られるままに古の機械のからくりを解析し、その死んでしまった妹を生き返らせようとしている。しかし本当は、取り付いたその「悪霊」がその機械を使って、彼に自分の体を作らせようと画策している。

主人公がその、式術師の死んでしまった妹に似ている、とか言う話で、度々接触する事になる、とか。
んで最後は、彼に取り付いた悪霊が、彼の復活させた機械が生み出した自分の体(でも、まだ未完成)を使って主人公に襲いかかってくる、主人公はアイテムの力などで何とか悪霊を滅ぼす事には成功。式術師の青年は悪霊に裏切られて死んでしまうが、その際に主人公に看取られた事で、何となく救われた様な気分になるとかなんとか(・・・)。

封印されていた太古の悪霊。
どこぞのボンクラ殿様。式術師とその妹は元々そのお抱え術師だったとか。
その殿様、封印された悪霊を支配できれば権力を強められると考えて、式術師達を使ってその悪霊の封印を解いてしまった。封印の解かれた悪霊は破魔札では抑えきれず、結果大爆発を起こして悪霊は逃走。兄の方は何とか生き延びたが、妹が瓦礫の下敷きになって死んでしまった。しかしこの際に、悪霊も力の殆どを使ってしまったので、大した事が出来ない。
逃げた悪霊の行方は定かでなく、妹も殿様の馬鹿な命令が元で死んでしまった。お上の罰則を恐れた殿様はこの件を無かった事にしようとして、彼を含め関係者に堅く口封じをした。主にすっかり失望して失意に落ち込んでいたところにあの悪霊がやってきて、話を持ちかける。「古の”機械”を自分の言うとおりに復活させられれば妹は生き返る」。話を聞いた式術師は、そのままその悪霊に協力することになって、城を出てしまった。

その事を殿様はひた隠しにしているが、主人公の調査の結果として判明する。悪霊を押さえ込む為の封魔の剣とか、その辺のアイテムが有って、一度悪霊(と式術師)がその破壊を狙って襲来してくる。何とか撃退し、主人公はそのアイテムを得て、妖怪が復活しようとたくらむ彼らの隠れ家に向かう。

ストーリーの概略はまあこんな所だとして、テーマ的な物が今一釈然としない。今の状態で言うなら、人間の「弱さ」というか、その辺か。心の支えを失った人、その怖さとそれに陥る際の理不尽さを描く?

ゲームデザインについて。
 ※通常の戦闘シーンは、ここは今の美鶴さんの長い妄想と同じ。
 現状のシステムだと、ボス戦を上手く作るのが難しいんでないか?という気になってきたので(当たり判定の関係で、システムを大改造する必要が有る)、そこだけ「ドラクエタイプのコマンド選択方式の戦闘」にしてしまうとか(笑)。他の雑魚キャラは体当たりで良いとして。

斬りかかる
飛び退く
側面に回り込む
とかの、状況に応じた3つのコマンドが出て、そのどれかを選ぶとそれにそった結果が帰ってくる、という感じ。
一考の余地アリかも知れず。


※ここまでで、後は「プロスタッフにより」どっかで創られている筈なんだが・・・。

end