ストリード
「バタフライ・リンケージ」仮

 某アニメに「なんて酷い結末だ!」とは思ったが、どっちが面白いか?とか言われると、微妙だなぁ。

追記:どうでも良いが”これ”に某アニメの謎解きを求めるのは止めて。
2011/12/25
森宮 照


プロデューサーシートに「エロックス3」を使う。
タイトル「バタフライ・リンケージ」仮
概略 TVアニメ全24話物

ディレクターノート
概容としては、有る国民的美少女アイドルユニット「トライアングル・フライ」の、一番人気「冬奈」(ふゆな。ほかにふゆえ、ふゆかが、居る)が交通事故に遭い、病院にかつぎ込まれて手術を受けて。成功はしたが意識が戻らず家族その他が心配しているウチに、やがて彼女は目を醒まして、暫く療養してまた仕事に復帰した、と言う結末。その間の彼女の意識内で起こっていた事を、映像化して描く。

彼女が何故助かったか?と言うと、彼女は昔、ファンから贈り物のぬいぐるみを貰っていたから。それは昔、彼女が始めて貰った贈り物で、それを期に彼女はスターダムへと駆け上がっていくが、事故を起こす少し前は、以前のような曲や歌が作れずスランプに陥っていた。事故はほぼ、それが原因の注意不足的な物で、その為に知り合いの少年の手を離してしまった事で、”彼”が勝手に遊び歩いて事故に遭いそうになった、それを突き飛ばして身代わりになった形。結果論としては、その「ファンからの始めての贈り物」が、彼女の身代わりになって破壊された事で彼女は助かる。その贈り物は今の彼女にとっても最も大切な物だったが、「サナイズ」製の物だった。
彼女が何故スランプに陥ったか?と言うと、その始めての贈り物に彼女は「勝った!」と思っていたから。アイドルというのは”そう言う物”なのだ、ファンから平和的に略奪する存在である。その方法論として客を叱咤激励する事で(割と偉そうに言う事が望ましい)それは成し得る。と言う認識は、流石に違うだろうが、彼女としてはそうとしか思わなかった事に限度が来て、意識的な袋小路に陥った。

彼女の廻りの環境は、結構複雑だった。まず「オギノ」と言う巨大財閥が、彼女が所属するプロダクション(が関わる仕事)の大口スポンサーとして、以前から居る。街の大手量販店は殆ど「オギノ」の傘下で、以前は”ここ”に逆らう事は業界からの締め出しを意味した。彼女には二人の兄が居て、一人「夏果(なつか)」はサナイグループ傘下のカレーチェーン店の一つを営む”普通”の社会人だが。一人「秋麻(あきお)」は冬奈らのマネージャーとして、所属プロダクション「サナイプロ」に勤務。同時にヌードも撮るカメラマンでもあった。彼らの両親は今でこそ上手く行った「サナイグループ」と言う、オギノ的な量販店チェーンを展開していて、その前は「サナイズ」と言う小さな玩具製造メーカーだった。「サナイズ」のコンセプトとしては、蝶の様に華やかに儚く消えていくとしても、懸命にそこを生きてる人々を応援したい、的な方向性があり、それがオギノと思想的に対立し、商品の取り扱いを渋られる様になってしまい、一次は倒産の危機にさえ陥った。彼女の両親はそれを打開する為、「オギノ」の本来は後継者だった筈の、排斥された党首の息子らと共謀し、一部の人々を率いて「サナイグループ」という量販店チェーンを始める。それは「オギノ」に対するクーデター、宣戦布告に近く、当初は絶望的だったが。しかし「オギノ」の党首が突然、自らが捌いたフグの毒に当たって死んでしまい経営者が変わった事で協調姿勢に転じ、サナイグループは順調に売上を伸ばしていった。「オギノ」の新しい党首になった人物はまだうら若い女性(名を烈華(れっか)という)で、サナイプロの兄とも親しい関係にあった事が関係していた事は、間違いは無い。環境上、冬奈は烈華や春陽とも仲がよく、事故を起こした日は落ち込む冬奈を元気づけようと、皆でお忍びのショッピングに出ていて、そこには、まだ幼かった烈華の弟も居た。

 また状況として、彼女ら「トライアングルフライ」のメンバーがこの世に生を受けた頃、とある宗教団体による、地下鉄爆破テロがある。「この頃から世界は変わった」と言う人も多く、当時はこの事件を扱うメディアが多かった事で「95年世代」とも内部的には呼ばれる。アイドルとしてもこの年代には著名な人々が多く、「トライアングルフライ」は”それ”に絡めて語られる事も多かった。「”だから”私達は特別なのだろうか?」だから、こういう事(平和的な略奪)をしても良いのだろうか、それは彼女の意識にも幾らか影を落としていた。「自分は何故以前の様な歌が作れなくなったのか?」それを探す意識の中で、”それ”は大きな疑問としては有った。

テーマ
表「個性の問題です」否定肯定
 少女は悲壮感に苛まれるが、何とか助かる。
裏「冬奈を助ける」肯定否定

全体プロット
説明 ふと冬奈が目を醒ますと、そこは質素な一軒家だった。思い出す家族。貧乏ながらも平和な暮らし。しかし家族には人には言い難い秘密の様な物があった。人目をはばかる様にして暮らす家族に、経済的な危機が迫る。冬奈の前に現れる「利阿(りあ)」と言う謎の人物は事ある毎に、「これは偽りの世界だ」そう言う。

行動 何とか彼らはお金を稼がねばならないが、道が見えない。何処も彼らを雇ってくれない。兄は何処からかお金は持ってくるが、生活は厳しさを増す。やがて様々な事情で「春陽(はるひ)」と言う女性が、夏果との交際を条件に雇ってくれる、と言う話が出る(何故か彼女の実家はカレー屋で、そこを手伝っていた)。それまでは「秋麻」を、女の敵と認識した事から病的な妄執に取り憑かれてのストーカーだったが、様々な事情で心変わりが有る。彼女はシングルマザーの母に育てられて、その辺には人一倍敏感だった。

事件 春陽が入る事で、家庭環境が様々変わっていく。冬奈が理想としていた暮らしは終わりを告げてゆく。自分の居場所がどんどん春陽に奪われていく事態。冬奈はやがて秋麻と共に、家を出る事に。だが秋麻には、「オギノ」グループ総帥の女性「烈華」と言う恋人?が居た。やがて秋麻の元にも居られなくなる彼女は一人、彷徨う。

解決 結局「利阿」に出会い、連れられてその道を歩く。”自分”も、貴方を守る事は出来ない、僕は幽霊の様な物だ。誰かの、「こうであったら良かった」そんな願いの形。でも貴方は私の事を嫌いだろう?だから僕には貴方を救う事は出来ない。ただ目を醒ませば”誰か”は居る。そう言い残して消えていく。一人道を歩いていく先に、誰かの影があって。解らないまま彼女はやがて病室のベッドで目を醒ます。その頃、彼女の部屋では火の不始末か火事があり、その部屋にあったファンからの贈り物は殆ど燃えてしまった、らしい。

オチ それから彼女は順調に回復し、仕事に復帰するが。やがてドラマの仕事があり、「遅咲きの新人」として紹介される共演者「山川 利阿」に、ふと見覚え?がある。思い切って尋ねると、彼は昔、彼女にサナイズのぬいぐるみを送った事が有るという。そのぬいぐるみは、事故の時に一緒に起こった火事により消失した事を告白すると、彼は苦笑で「あんな安物どうでも」とか言う。冬奈はつい、その人物に思いきり平手打ちをしてしまって。ともかくその二人の交際は、それから始まる。

補足
「物語には直接関係は無い」が、冬奈がアイドルを目指したきっかけになった人物として女性だけで構成される演劇集団「姫塚」の看板女優、「百音(ゆね)」と言う人物が居る。冬奈は最初、百音の様な女性になりたいと言うのを原始的な衝動にして頑張るのだが、その彼女が結婚を期に引退してしまい、しかも相手が幼なじみだと言う、高校の先生である「田辺」。冬奈としてはショックで、更にそれから暫くしてスランプにも入るので、先輩として?彼女とは仲がよかった百音としては責任を感じて、何とか冬奈を立ち直らせようと色々周囲にも相談したりしていた。物語的には「冬奈の選択しうる未来の一つ」としてあって、自分が”普通”に成れば、こう言う未来もある、と言う意味で、劇中にはちょくちょく登場する。

また劇中には重要なアイテムとして「偶然春陽が拾う日記帳」と言うのも存在する。これには「書かれた事は現実になる」と言うパワーがあり、それに気付いてから何かの争奪戦が始まるが、それは各キャラクタの間を転々として、その願いを叶える事で手放され、最後には冬奈の元へと至る。元々は「百音」の日記帳で、彼女の二面性(なんかイタイ乙女チックなプライベートと、普段の大人の女性と)を象徴する物ではあるが、同時にそれを持つ人の元に現れる、「春奈」と言う謎の少女の本体でもある。「春奈」は、劇中の公示では「春陽」の死んだ姉と言うポジションだが、実際には冬奈の持つ「最初のファンから貰ったぬいぐるみ」であり、”そう言う用途として”願をかけて創られていた。なので、叶えたい願望を持つキャラの元に現れる度に「私は貴方の願いが叶うと嬉しい」と言うが、願いが叶った次に登場する時には何処か傷を受けていて。最後に冬奈の元に現れる際には、かなりボロボロの痛々しい姿。結局最後に、冬奈は「春奈」の薦めで日記帳に願いを記し、春奈は燃えて消えてしまう。

「二面性」がキーになるのは、冬奈の苦悩と関係がある。アイドルとしての自分の「キャラ」と、実際の自分との差に苦悩がまず有って。ただ、そう言う事は誰でもある、あの百音でも、と言う意味で象徴的に登場。この世界はあくまで冬奈の精神世界でしかないので、日記が渡る順番のは、かなり作為的になる(割と誰にでも裏側の自分ってのは居る、とかで)。最初は田辺が持っていて、”それ”により百音との結婚を果たした。”それ”がバレると困る的な方向で、田辺も日記を再び手に入れようとする。

結局、後に現れる遅咲きの新人「山川」は最初の頃は、自分の様な底辺では冬奈とは付き合えない的な理解があるが。その後にアイドルオタなりに努力し分析してやっと冬奈の居る場所までたどり着く、と言う経過が有る。この世界に登場する男性キャラは山川の、女性キャラには冬奈の、時代時代の一面が垣間見える構成。だから手術に成功して目が覚めた後の世界では、人々の境遇は(年齢その他も)全然違う。

end