北アルプス八方編
俺のガキの頃は、小学校の遠足といえば新緑の春と紅葉の秋と年に2回の行事で
わいわいとみんなで登りつめた山のてっぺんで、かーちゃんの作ってくれたおむすびに
玉子焼きにタコの形のウィンナーソーセージを食うのが史上の楽しみだったのだ。
特に秋の遠足とくれば山にはキノコやどんぐりなんかの沢山の宝が転がって、春の遠足
よりもランクは上だったのだ。
でも近頃はこの秋の遠足が無くなってしまったようだ。
ならば一家で遠足をしようじゃないか!
極上の宝を求めて、遭難家族らしい遠足をね!
今回のお宝とは「極上の紅葉」。
紅葉は期間限定の生物であり、中でも北アルプス産とくれば超賞味期限品である。
なもので、どんぴしゃ日がいつなのか実は虎視眈々と狙っていた。
で、今日。
天気は快晴といかず残念だったが、俺にとってはかなり久々。
子供らにとっては初めての、聖なる場所 北アルプス(の入口だけど)への遠足となった。
今日の目的地は白馬八方尾根を縦走した先にある八方池とそのまた先の丸山ケルン。
そのまた先には唐松岳がある。
いつ初雪が降ってもおかしくない時期。なめたらアカンぜよ!北アルプス!
というわけで各自のザックには自分で食べる分の飯と飲料水と防寒着が入っている。
暑くなったら脱ぐ!寒くなったら着る!腹減ったら食う!
それらを自己責任でやらせる。
八方スキー場の黒菱ゲレンデまでKaで乗りつけ、そこからリフト2本を乗り継ぎ、いよいよ
出発だ!
去年まではハイキングといえばすぐにかーちゃんに「だっこー」をねだったコナツに
ひょろひょろガーリガーリ君のヨースケに
ステ漬けのとーちゃんの3名の真価が問われる。
案の定、登りでは「疲れた〜!」の連発。
そりゃそうだ。初めての本格的登山だもん。
日帰りとはいえ、岩の殿堂、北アルプスだもん。
疲れたら「しりとり!」
この3人のしりとりはすげー面白い。わけわかんねーところが面白い。
ゲラゲラ笑っていると疲れを感じない。
他の登山客が彼らを見ながら「なんで笑いながら楽しそうに登山できるの?」
と不思議そうに言っていた。
本格的な稜線を縦走する少年。
ナイキのキャップ。プーマのトレーナー。アディダスに似せたエセ物の3本線の体育ジャージ。
統一性がまるで無いところが素敵だ!
八方池に到着。
子供達にアルプスに登るぞと言った時、「アルプスにはハイジやペーターがいるの?」
と質問された。
「ああ、おばさんになったハイジやおっさんペーターがいるはずだ」と答えておいたが、
まんざらウソではない。
この八方池周辺は中高年のハイジとペーターの宝庫であった。(とにかくにぎわっていた)
ガスの切れ目から白馬岳が顔をのぞかせた。
昔登った山だ。
う〜ん、いつ見てもかっこいい!来て、拝めて良かった。
さあ、大休止だ。
かーちゃんのおむすびではないが、コンビニのいくらおむすび。ポテチにカルピス。
なんでも有りな時代だから自分の好きなものを選んで買って食えばいいのだ。
ちなみに休憩の都度しょっぱいポテチをぼりぼり食っていたのはコナツです。
今回の遠足の最終目的地 丸山ケルン(2460m)。
八方池からが長く、けっこうパンチのある登山道tpなり、
出発から3時間くらいかかった。
あと1時間半くらい頑張れば唐松岳に手が届く。
不帰のキレットをバックに記念撮影。
ちびっこでここまで来る奴はなかなかいないぞ。
いつか一家でテントを背負ってアルプスを縦走してみたいなあ。
いや、いつかなんて言わず来年・・・・。
今回はその手ごたえを感じた気がする。
這い松の陰で小休止。
雪渓に触れてみる。
さあ、帰りも油断せずに頑張ろう!
今回のお宝「極上の紅葉」はがっちりとゲット。
ホント、来て良かった。見れて良かった。
コナツのポテンシャルには驚いた。
下りになるととにかく速い!俺がついていけない時すらある。
おそまつなズックシューズだけど実に楽しそうに歩く。
「また山登りするか?」と聞くと、うれしそうに
「うん」
と返事をした。
ちゃんとした登山靴買ってやろうかなあ〜。
おしまい
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