
大秘境を突き抜けろ!!
梅雨の天気は移り気だ。
2日前までの週間天気予報では今日は晴れのハズだった。
ところが梅雨前線がどんどん近づき、前日の天気予報では降水確率80%
あんなに楽しみに楽しみにしていた、大秘境越えイベントはまさに大雨警報発令中の真っ只中での
決行となった。
スタート前、戸隠の某所にて・・・・。
とりあえず屋根のある場所で体勢を整えようと、公衆便所の軒先で作戦会議。
シトシトシト・・・ならまだしも、ザーザーザー・・・というよりもバザバザバザ!!!って叩きつける感じ。
ってなわけでまるで戦意喪失。
無理して押して鉄砲水でもくらった日にゃあ、しゃれにならんね。
でも午後になれば少しは雨も少なくなるんじゃねえの? せめてシトシトくらいだったらなあ・・・。
「ちょっと午後の天気見てみてよ」
すかざずオノが携帯のインターネット天気予報でチェック。
「午前中が80%で、午後が70%ってでてますよ」・・・・・・・・駄目じゃん。
まあ、どのみち駄目ならサクサク行くか・・・・・
と、ヘルメットの通気穴をガムテープでふさぎ雨対策なんかをしているうちに沸々とやる気が
湧き上がってきた。
コンビニで380円で購入したおそろい合羽(チームジャケット?)を着込み雨の中にでる。
またたくまにグローブが、靴が、ケツが、パンツが、チンポが濡れていけば、あとはどーでも良くなる。
舗装路を隊列を組んでアプローチの林道まで走る姿はなかなか勇ましい感じだったんでないかい?
(誰も見てやしねえけど・・・)
そして、ゲートをすり抜け、いよいよ大秘境の始まりとなる。
先が果てしなく彼方に見える3kmの直線路をあえぎながらだらだらと漕ぎ登る。
砂利道は真ん中の砂利が盛られた所を残して、4輪の轍は川になって流れている。
漕ぎあがる上で水は抵抗になるので、その真ん中の砂利が溜まった箇所を漕ぐのだが
これもまたパワーが砂利にくわれて苦戦をしいられる。
合羽のおかげでムレムレのサウナスーツ状態だしよお。
「あ〜、冗談じゃねえや、休憩!休憩!!」
と走り出したと思ったら、さっそく一服を入れたのがTOPの写真。
やがて林道はドンつきとなり、登山道の急登が始まる。
「イメージトレーニングをしておけ」
と仕事場に置いておいた山岳地図を、アカツカはなんべんもなんべんも眺めながら、等高線の間隔を
読み、イメージする都度に、この登りが憂鬱でしょうがなかったらしい。
ちゅるちゅるの黒土を泥水がドバドバと流れ落ちる山道を、まさかサウナスーツ着て登るハメになろう
ところまではイメージできなかったのねん。
胸突き八丁の苦しい登りを何度も休みながら前進すると、沢渡りが現れる。
俺の記憶の中では、ここは干上がった枯れ沢のハズだったけど、、、、、、
この通り渓流釣りができそうなくらいに水かさが増していた。
「つめてぇ〜!」と叫びながら横断。
山の中腹に突然の白いテント。
雨の中、焚き火をして昼間から酒をあおるじいさん達は、この一帯に生える根曲がり竹の密猟を
取り締まる監視員の方々。
「頂上までどのあとくらいなんスカ?」
「15分だな」
なんて会話してたんだけど、全然15分では着かず。
「あのじいさん達は足腰の作りが違うわ」
辛〜かった登りの終点には、この沼岩魚湿原がある。
湿原の所々に直径1mほどの池があり、覗き込むとなかなか深そうだ。
「ジャンケンで負けた奴が、この水たまりに飛び込むんだぜ」
で、負けたムラヤマが恐る恐る足を突っ込む。
が、意外と深くずぶずぶと沈んでいく。
「わあーーっ!めっちゃふかぃッス!底なし沼ッス!」
と、あせったところを、両腕を持って引っ張り出された図。
さあ、おまたせ!
いよいよ待望の下り!
「ぃやっほーーーーーーっ!」
前半はがレ場の中をどうどうと水が流れる、沢下りみたいな感じ。
先行して写真撮影をしようと、ガンガン飛ばした俺は前方宙返りして滝壷に頭から突っ込んだ。
ちょっとしたくぼ地は池にさえなっている。
水の底に沈んだ夏草がゆらゆらと水草のようですごく綺麗。
登山道というよりも水路のようになった山道を、ジャボジャボと水飛沫を上げながらの前進は超快感!
そこらかしこで奇声が上がる。いや上げずにはいられない。
こりゃ病み付きになりそうかも・・・・。
振り返ると
「あっ、青空!!!」
さっきまでのどんよりとした厚い灰色の雲はいつも間にか消え去っていた。
でかい倒木があっても屁の河童と乗り越えていく “野人”ムラヤマ。
増水した沢にかかる丸木橋をソロリ、ソロリと渡るドラえもん。
濡れたジーンズは肌に張り付き、運動能力を奪う。はずなのだが、このドラえもんは
「ちょっと、歩きにくいッスね〜」と言ったくらいで、いつも楽しそうにちゃりんこに乗っている。
この彼の乗るSPECIALIZEDのFSRという前後にサスペンションのついたかっこいいマシンは
我々が「大秘境越え」に行く。と言ったらMTB専門Shop「POWER SPORTS SICK」の店主が快く
貸してくれたもの。
ドラえもんはかなり気に入った様子でそのまま御買い上げになった????
見上げるとすっかり夏の空模様。
雨が上がると、照りつける太陽に向かって、
葉っぱが、枝が、ぐんぐんぐんぐんと湧き上がっていく。
(上信越国立公園のど真ん中を横断する大秘境ルートで唯一出会う人工物は
この渓谷にかかる橋と写真のガードレールのみ)
いったん林道にでるが、再び又ゆるい登りがタラタラと続く。
雨上がりのムワッとくる熱気の中を漕ぐは辛い。
でも馬鹿言いながらタラタラとちゃりんこを押して歩くのもまた楽し。
そしてまた森の中の小径へと入り込む。
森の精霊が宿っていそうなブナの大木をかすめ、
山犬の様に森を駆けまわる。
水芭蕉に囲まれた木道を行く。
赤い鳥居の御稲荷さんを通過すると、やがてゴールも近い。
じゃーーーーーーーん!
大秘境を突き抜けたぜ!!
鬱蒼とした森から一転して眺望が開ける!
雪解け水と午前中の豪雨とを満々と湛えた乙見湖と、残雪の火打山、焼山、妙高山
なんかの頚城山塊がパノラマで広がる。
スタートがあの状況だったからこそ、この景色をより素晴らし感じられた。
この場所が初めての奴等も、5年ぶりの俺も同じくらいすごく感動した。
ダムアーチまでは、狭く急な階段を降りなければならない。
この体勢でちゃりんこを降ろすのが最もローリスクな戦法。
しかもなぜか「♪石焼き芋〜、お芋だよ〜♪石焼き芋〜、早く来ないといっちゃうよ〜」
と必ず大きな声で歌わなければならない決まりがある。
(なぜ石焼き芋なのかはわからない・・・・・。)
アダルトサイト(18歳未満&洒落が通じない方はご遠慮願います)
上の写真の正面からのショットも見たい!というエッチなあなたはここをクリック⇒ENTER
いったい誰だよ、午後の降水確率が70%だなんて言った奴は!
見ろ!爽やか爽快!夏休み!じゃねえかっ!
でもあの雨の中のスタートがあったから、こんだけ気持ちよくここにいられんだよね〜。
ダムの上のコンクリートにごろりと寝っ転がって、日光浴しながら
「隊長、次はどこ行きますか?」・・・・・・ときた。
おう、まかせとけや!突き抜けたいルートは山ほどあんだ。
おしまい
BACK