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会報「アグアド」第37号 2011年6月20日発行 会報アグアド事務局 | |||||||||||||||||||
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大森 英世 |
3月12日(日)、予定通りアグアドの会は開催されることになった。前日、東北宮城県沖を震源とするM9クラスの大地震と20mを超える大津波(後に東日本大震災と命名)の様子をテレビで見ていて、明日の演奏会は果たして開催されるのか脳裏をよぎる。僕自身はちょうど長野市内で車の運転中、信号待ちの時だった。何となく橋の上で揺れている感じ、めまいか、体調が悪いのかなと感じた。周囲を見ると建物から出てきた人、舗道に座り込む人、揺れる電柱。これはただ事ではない。ラジオを付ける。とんでもないことになりそうだ。アグアドの会参加の皆さんからも明日は開催されるのか問い合わせの電話が入った。肉親が東北の方もおられよう。 特別出演の新井伴典氏は幸いなことに前日の11日に長野入りしていたのである。そうでなければ、新幹線、高速ともにストップで予定の会場入りは不可能だったろう。演奏会のプログラムは30番まで予定されていたが、早朝に長野県栄村で震度6強を観測する地震がさらに追い討ちをかけ、8組が演奏の断念を余儀なくされた。 気を取り直してプログラム1番、越敬一さんとお孫(青木雪音)さんの二重奏。「ちょうちょ」「メリーさんの羊」。すでに越ギター教室の立派な生徒さんです。傍らの越さんは、じーじなのか、先生なのかよくわからないが、雪音ちゃんはしっかり音を出し、楽しそうに弾いていたのが微笑ましい。「ワルツ」と「アンダンティーノ」(ソル)の森川萌木くん、フレーズの収め方がうまい。3連符、5連符、6連符の違いも明確だった。GB会は念願の一つ「ラ・クンパルシ―タ」のラスゲアードが決まった。千曲ギターアンサンブルは越先生が指揮に回っても力のあるメンバーが揃っているので安心。 後半では塩崎泰治さんの「聖母の御子」「盗賊の歌」~カタロニア民謡~はもうしっかりと手の内に入った演奏。聴衆に伝わるものがある。そういう意味では前川陽さんの「ミロンガ」~カルドーソ~や海川政人さんの「パバーナとメヌエット」~タルレガ~も含まれる。意欲的なのは新境地のルスアルテの皆さん、南米もの(プログラム参照)もいい。 特別出演の新井伴典氏の演奏を聴くのは何十年ぶりだろうか。氏がまだ高校生の頃だから…。バリバリとなんでも弾きこなしていたイメージから一転、組曲「スペインの城」より~M.・トローバ~はスペイン中世の伝説の語り部とも言える演奏だ。F・タルレガの「ベニスの主題による変奏曲」は快速で変奏も「グランホタ」を思わせる難曲だが、常に主題を浮かび上がらせる余裕もあって、輝かしくそれでいて安定感のある演奏となった。もっと聴きたいところで終演を迎えた。 |
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| 1. | 二重奏 | ちょうちょ | スペイン民謡 | |
| メリ-さんの羊 | アメリカ民謡 | |||
| 2.(欠席) | 独奏 | 鐘の音(ショーロ) | ペルナンブコ | |
| 3. | 〃 | ワルツ | ソル | |
| アンダンティ-ノ | ソル | |||
| 4.(欠席) | 〃 | 練習曲第1番、4番 | カルカッシ | |
| 5. | 〃 | カヴァティ-ナ | マイヤーズ | |
| 6. | 〃 | マラゲ-ニャ | アルベニス | |
| 7. | 〃 | 二人の姉妹 | タレガ | |
| 8. | 〃 | 悲しみの礼拝堂 | ゴメス | |
| 9. | 〃 | 11月のある日 | ブローウェル | |
| 10.(欠席) | 〃 | アストゥ-リアス | アルベニス | |
| 11. | 〃 | 練習曲op60より25番 | カルカッシ | |
| 12. | 〃 | カヴァティ-ナ | マイヤーズ | |
| 13. | 合奏 氷鉋老人福祉センター・GB会 |
北上夜曲 | 安藤睦夫 | |
| ラ・クンパルシ―タ | ロドリゲス | |||
| 14. | 合奏 千曲ギターアンサンブル 指揮:越 敬一 |
さくら | 日本古謡 | |
| この道 | 山田耕筰 | |||
| 楽興の時 | シューベルト | |||
| 休息 | ||||
| 15.(欠席) | 二重奏 | アンクラージュマン | ソル | |
| 16. | 三重奏 ルス・アルテ |
四つのバスクの歌 | グリディ | |
| 17. | 独奏 | 幻想曲.op46 | ソル | |
| 18. | 〃 | ミロンガとぺル-のワルツ | カルドーソ | |
| 19. | 〃 | アラビア風奇想曲 | タレガ | |
| 20. | 〃 | 聖母の御子・盗賊の歌 | カタロニア民謡 | |
| 21. | 二重奏 | Bailecito・Terezinha de jesus・Cueca | 南米民謡 | |
| 22.(欠席) | 独奏 | プレリュ-ド第1番 | ビラロボス | |
| スペイン舞曲第5番 | グラナドス | |||
| 23. | 〃 | 大聖堂 | バリオス | |
| 24. | 〃 | パバ-ナとメヌエット | タレガ | |
| 25. | 〃 | ロンド | ソル | |
| 5つの小品からズボニミ-ルの舟 | ブラ-ボ | |||
| 26.(欠席) | 〃 | ひまわり | マンシ-ニ | |
| さくらによる主題と変奏より | 横尾幸弘 | |||
| 27. | 〃 | ファンダンギ-リョ | トゥリ-ナ | |
| 28. | 〃 | ロンド | ソル | |
| 29.(欠席) | 〃 | パッサカリア | ヴァイス | |
| 30. | 〃 | 英雄ソナタ | ジュリア-ニ | |
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山崎 秀之 |
今年のアグアドの会は、3月12日に行われました。前日には、東北地方の三陸沖を震源とする大地震があり、千曲市でも大きな揺れを感じました。予想を上回る大きな被害で、被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。 さて、私は5年ほど前に「千曲ギターアンサンブル」の仲間に入れて頂いたのをきっかけに、この会に参加させていただく事になりました。高校時代にギターマンドリンクラブで、ギターを弾くようになってから、ギターに魅せられて、大学時代の4年間は、ギターアンサンブルに所属して過ごしました。卒業して就職してからは、次第にギターを弾く時間が無くなり、数年間は全く弾かない時期もありました。 地元にもギタークラブがある事を知り、仲間に入れて頂いてから、また私のギターライフが始まりました。ブランクが長かっただけに、もう一度基礎からやり直しという感じです。 今回は、独奏で「カヴァティーナ」、合奏で「さくら」「この道」「楽興の時」の3曲で参加させていただきました。去年までは、指揮者なしの合奏でしたが、今年からは越先生に指揮をしていただくスタイルになったので、今までよりは曲のまとまりが良くなったように思います。演奏する立場でも、指揮者がいると安心感があります。 クラシックギターが趣味という人は、身の回りには中々いないものですが、この会で同じ趣味の人と沢山知り合いになれました。また、発表の場があるという事も励みになります。これからも、日々精進して、ギターを楽しみたいと思います。 |
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新井 伴典 |
勝手ながら身の上話をしたいと思います。私の先祖が長野県高遠町(現伊那市)から東京に移り住み、私で6代目となります。元禄時代からのお墓が高遠にあり、生まれてから毎年夏、お盆にお墓参りに行っておりました故、私にとって長野県は落ち着く場所。しかし去年はお参りには行けず、今回、アグアドの会参加を機に、ついでと言ってはバチ当たりだが、3月11日金曜日13時千葉県松戸市の自宅を出発。昨年の分のお参りをと車を走らせる。しかしこの日は今の日本国民なら忘れることができない日付となってしまった。神の思し召しか、この場合仏のお導きの方が正しいだろう。墓参りをする頭がなかったら、今回のアグアドの会への出席は出来なかったと思う。被災された方々の復興とご冥福をお祈りしたい。 さて、肝心の当日であるが、12日未明に長野でも大きな地震が発生し、テレビのニュースも気になり、なかなか万全とはいかなかったが、会場はとても響きがよいホールで、集中して弾き終えることができた。 参加者の皆さんも自分たちの演奏後に笑顔でギターをケースにしまう姿が見られ、音楽は笑顔が付きものだということを実感した。 「音楽で人々が笑顔になるなら奏で続けたい」。いろいろなミュージシャンが語る言葉ではあるが、会の皆さんも私もその一人である。いつの日か、長野でリサイタルができる日が待ち遠しいです(お願いいたします!)。 アグアドの会会長岩村先生を始め、今後も末永く活動していってください。招聘ありがとうございました。 |
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岩村 通康 |
10代でスペインへ渡りバスクで家族を持ち、ゲッチョ市立音楽院の教授として在西35年になる 神成 理氏の来日公演を4月17日(日)に長野の竹風堂大門ホ-ルで行った。留学中にお互い巨匠ホセ・ルイス・ゴンザレスに師事し、私はアリカンテ、彼はアルコイに住み交流を持った。 近年、神成氏の住むビルバオでコンサ-トを持つ機会に恵まれ再会したが、日本国内で会うのは初めてである。 神成氏は4月15日に成田へ着き、翌16日には細君マリ-・カルメンとその友人マヌエラさんを伴って長野駅へ降り立った。カルメン夫人は結婚して30年になるが初めての来日となる。 私は家内と迎えに出、ホテルに荷物を置き昼食を兼ねて善光寺へ案内、遅れていた桜も咲き長野で一番良い季節に境内の一角では震災復興支援の為の雅楽の小コンサ-トも行われていて、初めて目にする日本の伝統風景と催事にマリ-・カルメンたちは素晴らしいを連発していた。彼らにとってはこの度の震災と原発で不安いっぱいの来日だったが、実り多い日本滞在にしてほしいと願っていたのでほっとしたひと時であった。 夜はカルメン夫人とマヌエラさんに普通の日本家庭を? 見てもらいたいと思い拙宅へお招きし団欒を持った。家内手作りのおやきを始めとして我々が日常、食している物をお出しした。 カルメン夫人の友人マヌエラさんは70歳になるが、日本へ来るにあたって前以って神成宅で日本旅行の為にオリエンテ-ション(食事など)をして来たそうだ(その折には蕎麦・刺身は食べれなかったようだ)長野滞在中には蕎麦・刺身なども口に出来! おやきも満足していただいた様子でこちらも一安心。 4月17日のコンサ-トは大勢の方に来ていただきました! 前半は旅の疲れもあったのか集中しきれない場面もあったが、後半はさすがに素晴らしい音と技術でギタ-の魅力を十二分に伝えてくれた。今の若いギタリスト達には是非聴いてもらいたい演奏である。 翌日はカルメン夫人と打ち解けた家内共々今度はビルバオでの再会を約束して関西方面でのコンサ-トに向かう為長野を発った。この後、神成氏は関西・東京など数ヶ所でコンサ-トをして5月2日に無事帰国し、長野の皆さんへよろしくお伝えしてとメ-ルを頂戴した。 |
| ~ プログラム~ <1部> 3つの舞曲 (M,プレトリウス ) 序奏とロンド Op2 No4 (D、アグアド) 4つの作品(F,ターレガ) ゆりかご・ワルツハ長調「パキート」・グラン ワルツ イ長調・ベニスの謝肉祭の主題と変奏 <2部> バーデン・ジャズ組曲 (J,イルマル) ハバネラ( E・ハルフテル) 内なる想い (V・アセンシオ) 心静かに・宝物・静寂・よろこび・あこがれ カタロニア民謡の主題と変奏op25 (J・W・デュアート) |
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越 敬一 |
5月28日(土)に、コンサートを行いました。場所は、食事処「恵」で青木村の山沿いにある田沢温泉のすぐ上になります。恵を経営する遠藤さんご夫婦は、数年前に都会から青木村を訪れてこの場所に引っ越す事を決めましたが、近くで壊す事になっていた古い民家が気に入り、柱等の材料をそのまま移設して改装してもらったそうです。天井が囲炉裏などの煙を逃がすために、常に吹き抜け造りの天井ですから、夏の涼しさといったら格別です。でも冬は寒いので、食事処も11月から3月まではお休みです。今年の4月に、遠藤さんからお電話で演奏依頼を戴きました。年に一度の定例コンサートは、概ねいつものメンバーがお集まり戴くそうで、当日も40名以上の皆さんに来ていただきました。今回は、歌もどうですかとの私からの提案に、歌は初めてなので是非とのお話をいただいた事から、同じ千曲市出身で東京で活躍するソプラノ歌手の山﨑亜由未さんとの共演となりました。前半に、日本の名曲を歌っていただき、その後ギター独奏を。最後に、歌謡曲などのお馴染みの歌を聞いていただきました。最後は震災に遭われた皆さんを思って「上を向いてあるこう」を歌うと会場からは手拍子が。 演奏終了後は、食べきれないほどの気持ちのこもった料理を戴いたうえ、全員にプレゼントまで。参加した皆さんは大満足の様子でした。 こうして色々な皆さんに聴いていただく喜びに感謝して、今も不自由な生活を送っている震災に遭われた皆さんにと、今回戴いた会費は、義捐金として寄付させていただく事にしました。遠藤さんお招きいただきありがとうございました。 |
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宮澤 きく子 |
| 3月27日(日)、松本市中町蔵シック館において、第75回目となるギターの小箱コンサートが行われました。 演奏したのは、アグアドの会から独奏3名と、ルネッサンスの会から二重奏1組です。独奏は弾く側にも、聴く側にも緊張感がただよいますが、二重奏となると、会場の空気が少し和んできますね。 ギターの小箱を主催する野呂幸央さんは、長い間このコンサートを続けていますが、是非100回へ向けて頑張りたいということです。みんなでギターの小箱を応援し、コンサートに足を運びましょう。 | ||||||
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コンサートガイド |
| ●ムジカフェスタ2011プレコンサ-ト「サマ-タイム/16本の弦の唄」 演奏:篠原正志・たのうち恵美・岩村通康 7月23日(土)午後2時 あると・ぴの(長野市上松)2,000円(飲物付) ●エネルギーを考えるエコイベント「大池ライトダウンコンサート」 7月23日(土)午後5時30分開場、午後6時開演 越 敬一と山﨑亜由未(ソプラノ)によるライトダウンコンサート 2000円 大池キャンプ場管理棟内レストランしゃべりば (コンサート終了後、野外バーベキュー付き。飲み物代は別途) ●アグアドの会サマースクール(ゲスト講師:荘村 清志 氏) 7月30(土)~31日(日)飯綱高原 ペンション・ドルチェ ●第2回飯綱ムジカ フェスタ2011 9月17日(土)~19日(祝)(3連休) 3日間にわたる講習会・コンサ-ト・コンク―ルなど多彩な催し 飯綱高原 ホテルアルカディア ●岩村ギタ-教室発表会 10月1日(土)竹風堂大門ホ-ル ●ギターの小箱特別企画「飯野なみギターリサイタル」 10月30日(日)午後2時30分開演 1,500円(定員40名) 松本中町蔵シック館 ●安曇野ギターコンサート 12月10日(土)午後2時開演 安曇野市穂高交流学習センター「みらい」 |
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編集後記 |
| ◆今年から、日本ギター連盟主催の「ギター史・和声学ワークショップ~ギタリスト・愛好家のための音楽塾~」に参加しています。今まで本格的に勉強する機会がなかったので頑張ります。(越) ◆東日本大震災、ことの大きさが日が経つにつれ大きくなり、実態をつかみきれないもどかしさは原発の危うさにあるのかも。でも前に進むしかありません。(大森) ◆東日本大震災と原発事故は、全ての日本人が環境や生活を見直す大きなきっかけとなりました。そして、こんな時期に放送されているNHKの「おひさま」は、私にはとても勉強になります。(宮澤) |
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