相互接続互換マトリックス


接続テストの結果をまとめたマトリックス表です。

  • 内容は今後の追試やアップデートなどで変化する場合があります。
  • この内容は全て実地テストの結果でありますが結果の再現性を保証するものではありません。
  • 本コーナーへの情報提供・修正・訂正情報は歓迎いたします。メールにてお知らせください。
  • この表の雑誌・WEBなどへの無断転載はご遠慮ください。
  • 全て正規のドライバのテスト時点での最新版でのテスト結果です

Access Point
AirMac BaseStation AirStation AP-11
Software BS
Prestige 316
HyperLink
WEP OFF ON OFF ON OFF ON
OFF
ON
OFF
ON
OFF
ON
C
a
r
d
AirMac Card *3 × ×
WaveLAN (Mac) × *4 () () () (×)
WaveLAN (Win) × *4 () () () (×)
corega PCC-11 *4 ×
SkyLINE (Mac) × () () () (×)
SkyLINE (Win) *4 () () () (?)
MELCO Airconnect × *4 () () () (×)
PCI GeoWave *2 *2 ×*2 *2 *2 ×*2
ZyAir Card × *4 ×
HyperLink Card × *4
2001/11/14現在調べ
再起動無しで快適に接続可能  ○操作が面倒だが接続可能  ×接続不可能  ●条件付きで可能  −非対応
( )付きの項目は実際にはテストを行っていません。ただし過去のデータより予測できるほぼ間違いないと思われるものです。

*1 AirconnectとAirMacBSではクライアントマネージャからはWEP接続ができません。
WiFi対応後はHexでのKEY設定も可能。
*2 GeoWaveはWEP機能対応に仕様変更になっているとのメーカーサイドよりのご指摘を受けました。
*3 AirMacクライアントは確かにWEP接続可能です。5桁AsciiのKEYがそのまま入力できます。
*4 SoftWare BaseStationは40bit KEY(Hex)を読み出す機能がないです。従ってHaedware BSでKEYとパスフレーズの関係を
  調べるか、SkyLINE Mac版で調べるなどする必要があります。それらが利用できない場合は接続ができないことになります。

  
AirMac系でも10桁の40bit Hexの形式でWEPキーが設定できることが判りました。下記を参照してください。
*5 AirStationは40bit KEY(Hex)を読み出す機能がないです。従ってSkyLINE Mac版で調べる必要があります。
  SkyLINEが利用できない場合は接続ができないことになります
。 
WiFi対応後はHexでのKEY設定も可能。
*6 Windows2000ドライバでは非対応との情報があります。WEPの項目がないとのこと。

* AirMac CardはMacOS 9.0.4(Pizmo & iBook)、SkyLINEはMacOS 8.6(PB2400c/G3/320)を使用しています。
 MacOS 9.1〜10.1も確認しました。

* Windows版は全てWindows98(4.10.1998)(TOSHIBA DynaBook Satellite 2550S)を使用しています。
* SoftWare BaseStationはMacOS 9.0.4(iMacDV)を使用しています。MacOS 9.0.4(Pizmo)でも確認しました。
* AirMac v1.3はv1.2と同様の結果になっています。
* SoftWare BaseStationの上位側IPは手入力で設定しなくてはルータ越えの通信が通りません。DHCPでアドレスを取らなくて
 はいけない環境では使用できません。なおNatを切ることはできません。
 
v1.2で対応済み。

感想など雑感・・・

一般的な認識とは違いAirMac BaseStationはダントツで相互互換性があるようです。惜しまれるのはセットアップに必ずMacが必要なことでしょうか。他のOS上からも設定ができたならば単体製品としてもかなり売れる製品となるのですが・・・

AirMac BaseStationの設定ユーティリティはSNMPで設定を行っていますので、MIBが解読できれば他のSNMPツールから管理・設定は可能なはずです。どこかで作らないでしょうか?Appleが正規にツールを出すのが一番だがどこかがライセンスを得てでも作ってほしいですね。※Java版が利用可能になっています。

またAirMacクライアントもかなり優秀で操作性を失わずに他社の環境でも接続が可能です。ただ今のところcorega社のAP-11へのWEP接続がなぜかできません。これはAP-11側の特殊な問題かもしれませんが、WEPがかかっていることを示す制御フラグのようなものの扱いに何か違いがある可能性があります。(隠された24bit部分の違いかもと言う説があります)SkyLINE Mac版には受信可能な全てのAPの設定内容が一覧できるモードがあるのですがここの画面でWEPのフラグがどうしても立ちません。WEPがかかっているのにかかっていないように見せる訳です。そのせいかAirMacクライアントでアクセスするといきなりパスワードが間違っているというようなエラーになり接続できません。この件は今後追試が必要だと思われます。

AP-11は結局自社カードの他は唯一SkyLINEカード(Win版)のみがWEP接続可能という惨憺たる結果となりましたが、本来40bit KEY(Hex)を直に設定できるAP-11ならAirMacクライアント以外は接続できるはずなのですがそうなりませんでした。SkyLINE Win版はcoregaと全く同一のドライバとユーティリティを用いるので接続できると考えると、何かHexの入力で内部的に細工があるのかもしれません。

全体的には意外とWEPを使用した接続ができること、メーカーの情報は仕様上の判断で接続ができないと思いこんでいる場合があることが判りました。私のところでは全て実地に接続テストを行って疑問点が出たら更につっこんで情報収集や実験をしてます。また英文のマニュアルとか付属ドキュメントやWEBの情報も良く読むといろいろな事が書いてありますので非常に参考になります。

AirMac SoftWare BaseStationを対象にしたテストを追加しましたが、基本的にHard版と同じ傾向になり、何らかの方法で全てのカードが接続可能なことを確認しました。ただし注意書きにも書きましたが、SoftBSにはHard版にあった設定済みのWEP KEYを読み出す機能が付いていません。そのためパスフレーズがどのようなKEYに変換されたのかを調べるために、Hard版のBSかSkyLINE Mac版の力を一時的に借りる必要があります。どちらも利用できない環境の場合WEPでの接続ができない場合が発生するのでご注意ください。


WEP KEYの設定表記について・・・

WEP KEYの入力の方法にはいくつか流儀がありますが(10桁Hex、5桁ASCII、Appleパスフレーズ)意外と知られていませんがAirMac系は実は全ての形式に対応しています。SkyLINEやLucent系にも複数の入力方式に対応する技がありますが全て対応可能なのはAirMac系のみとなります。全てのメーカーで共通に使える「10桁Hex」でKEYの入力を統一してあげればメーカー混在の環境でも運用は可能になるはずです(上記マトリクスの×の組み合わせはダメですが)。

ここで3つのWEP KEY入力方式についてまとめておきましょう。

Appleパスフレーズ Apple独自の文字数フリー(最大31文字)スペース使用可のフリーワードパスフレーズ方式。大文字と小文字の違いも識別されます。

例1:Apple only Apple Macintosh Network
not=
apple macintosh network

10桁Hex(16進数) 40bitの2進数を10桁の16進数で表記したもの。もっとも基本的な表記方法でWiFiもこれを使用することになっています。2桁毎に区切る場合と続けて10桁入れる場合とありますが、続けて入れる場合明示的に入力モードを示す為に接頭文字を付ける場合が多いですがシステムによりこの接頭文字が違います。大文字と小文字の違いは識別されません。

例2:
37
7D
EA
12
EC
37
7d
ea
12
ec
例3:Lucent系 0x377DEA12EC
0x377dea12ec
例4:AirMac系 $377DEA12EC
$377dea12ec

5桁ASCII(英数字) 元はLucentのWaveLANの2Mbps時代のシリーズで使用されていたものですが、11Mbps化された際に下位互換を持たせるために実装されたようです。Lucent系のカードを使用していたメルコがこれをメインの表記とした関係で現在でも多く使用されています。
5桁(桁数固定)のASCII英数字のみ(大文字と小文字の違いも識別されます)が使用できますが、実はこの5桁は上記の10桁Hexを2桁づつセット(つまり1バイト)にし単純なマトリクス(換算表)で置き換えただけの物なので簡単に換算できてしまいます。換算表はSkyLINEのサポートページなどに載っています。なおSkyLINEの場合デフォルトがAppleパスフレーズなので「" "」で囲うことで5桁ASCIIと認識されます。AirMac系の場合そのまま打つことで自動的に識別されます(と言うか両方試しているのでしょう)。

例3:Melco系 melco
SkyLINE系 =
"melco"
AirMac系 =
melco
not=
MELCO


とりあえず実験するためなどには以下のパスフレーズ(Apple Free Word)とKEYが利用できます。(AirMac系用)

    パスフレーズ:apple = 10桁Hex:37 7D EA 12 EC

これはApple方式の パスフレーズ => KEY 変換ルーチンにのみ対応します。
AirMac BaseStation(ハード)を持っていればこの変換は判りますが(読み出す)他ではSkyLINEのユーティリティでKEYを入力する際に一瞬だけ表示されるくらいです。

ですのでマルチベンダーで使用するならばAirMac BaseStation(ハード・ソフト共に)を最初から「10桁Hex」でWEP KEY設定してしまった方が速いです。方法はクライアントでの10桁Hex入力方法と同じで接頭文字として「$」を付けるだけです。

例えばBaseStationを

   10桁Hex:$6D656C636F

でWEP KEY設定することができます。
ちなみにこのKEYだとメルコ=Lucent系の5桁ASCIIの表記の「
melco」に相当します。

   10桁Hex:$6D656C636F = ASCII:melco


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